前回、前々回に引き続き
小林弘幸氏の書籍「整える習慣」を紹介します。
前回、前々回
整える習慣① はこちらから>>
今回は
6.行動パターンの整え方
7.メンタルの整え方
8.自分らしさの整え方
についてまとめています。
是非参考にしてください。
6.行動パターンの整え方
ここでいう行動パターンを整えるとは、「整える習慣」が定着するための、行動や意識づけのことです。
その方法を具体的に紹介しています。
行動パターンを整える最大のポイントは「前夜」
行動パターンを整えるには、その日の朝よりも夜の寝る前の習慣を整えるのが最も重要です。
朝起きた時点で自律神経が整っていることが大事だからです。
具体的には「寝る前に落ち着く時間を持つ」ことです。
リラックスできる音楽を聴く、
ゆっくり本を読む
など落ち着いた時間を30分作ります。
この30分は寝るための準備のもので、スマホやテレビや会話は適さないので注意してください。
SNSのチェックなどはふさわしくありません。
「行動を変える」というと活動的なことをやろうとしがちですが、夜おちつく時間を持つ事の方が効果的です、まずはそこから始めてください。
1日を振り返り、「失敗」を「成功」に置き換える。
落ち着く時間を30分取った後は1日を振り返る時間を取りましょう。
深刻に振り返るのではなくぼんやりとした気持ちで構いません。
「今日はこんなところがうまくいった」
「ここは失敗した」
ということを穏やかな気持ちで思い出します。
失敗したことに関しては、次はこうしようという改善パターンをリアルに思い描く。
いらない約束をしてしまった場合は断る場面を思い描く。
いわゆる、記憶の上書をするのです。
次回同じような場面に遭遇したときに自分が理想とする行動パターンが引き出しやすくなります。
行動の質を高めるためにとても大事です。
一日一日を区切るために日記をつける
筆者が自律神経の専門家として日記を勧めている主な理由は
「リセットする」、
「1日1日を区切る」
ためです。
新型コロナウイルス感染症の影響で家にいる機会が増え、生活に変化が少なくなる傾向にあります。
日常が「何となくダラダラ」つづいている感じをリセットする方法として、日記をつけることが有効です。
一日を振り返ることで「今日」と「明日」を意識できるようになり、漠然とした不安から「今」という時間を丁寧に過ごせるようになります。
私は日記に何度も挑戦していますが挫折しています。
日記の代わりに手帳を見直すことで代用しています。趣旨を理解して代用できるものがあればそれでいいのではないかと思います。
翌日のシミュレーションがロケットスタートを生む
明日一日の流れをシミュレーションしておくと、翌日の充実度が違ってきます。
真剣にするというより軽く想定しておく程度で構いません。
・会社に行ったらこの作業から始めよう。
・人と会う約束があるので
準備するものと、
会話のポイントを想定する。
・昼からはかたずけや整理に時間をかけよう。
・夕方は溜まっている仕事を片づけよう。
最後に明日着る服を決めておきます。
前日に決めておいた服を着るのは一日を正しく始める儀式であると考えます。
正しく一日が始まる感覚がもてれば自律神経が整いやすいので是非習慣にしてみてください。
感謝する習慣をもつ
感謝ほど自律神経が整うものはありません。
寝る前に姿勢を正して「今日も一日ありがとうございました。明日もよろしくお願いします」と心のなかで唱える時間を作ります。
感謝の対象は家族でも友人でも構いません。
私は部屋の神棚に向かって今日一日が無事に終わった事を感謝しながら頭を下げるようにしています。
穏やかな気持ちになり自律神経が整うので睡眠の質も向上します。
自分の行動でコンディションをチェックする
コンディショニングの基本は、調子が悪いと感じた時に、すぐに身体にアプローチして悪い流れからよい流れにもっていくことです。
その意味でも自分の心と身体の調子がどうなっているかを把握することが大切です。
多くに人は「本当にだるい」、「疲れて全く集中力できない」等の状態にならないとコンディションの不良を意識しません。
そうなる前に日常の行動から早めに気付く必要があります。
歩くときのスピードや着替えをしているときの気分、ラッシュ時のストレスなどで違いを意識します。
「歩くスピードがいつもより速いな」、「ちょっとあわてているな」と感じたら、調子を崩し始めているサインだと考えましょう。
調子を崩しかけていると感じた時は、素早く「水を飲む」「深呼吸する」「休憩する」などの改善アプローチで心と身体を整えます。
忙しいときほど「ゆっくり丁寧」にやる
自律神経が乱れると、すべての行動が早く雑になる傾向にあります。
忙しいときに面倒な仕事がくるとイライラします。
文字は乱雑になり、
確認ミスや、
漏れが出やすくなります。
イライラしたときに急いだり、雑にやると自律神経はさらに乱れます。
忙しい時こそ集中力を高めて効率良く仕事をしたいものです。
忙しいとき時こそ「ゆっくり、丁寧にやろう」を心がけます。
この意識を持てた瞬間から身体のコンディションは整っていきます。
自分に合ったリフレッシュ法を見つける
人間の集中力は永くは続きません。
長くても90分を経過すると集中力は格段に落ちます。
1時間に1度は休憩することをお勧めします。
休憩の方法は自分に合うやり方をみつけて実行してください。
デスクワークの人は動くことが大事です。
トイレまで歩く、階段を上り下りする、ストレッチをする。
休息には副交感神経を高めることも意識して下さい。
好きな音楽を聴く、
何も考えずに目を閉じる(いわゆる瞑想)瞑想は1~2分でも効果的です。
疲れたから休むのではなく「体のコンディションを整えるために計画的に休む」この意識が大切です。
休憩をする前に休憩後に何をやるかを一つだけ決めておきます。
仕事→休憩→再開の流れがスムーズになるからです。
7.メンタルの整え方
ストレスな出来事があるとメンタルな部分に影響を起こし、調子を崩すことが多くあります。ここではメンタルの整え方について紹介します。
怒りがわいてきたらとにかく黙る
怒るという行為は自律神経を大きく乱し、コンディションを大きく崩します。
自律神経が乱れると血流が悪くなります。
血流が悪くなると、脳に十分な酸素と栄養分がいきわたらなくなるため、冷静な判断が出来なくなります。
感情の抑制も効かなくなります。
自律神経が乱れると3~4時間は回復しないので悪いコンディションのまま過ごさなくてはならないことになります。
怒るという行為はいかに無駄で無益なものであるかを理解する必要があります。
怒りとは瞬間的に湧き上がってくるものなので「怒らないようにする」のは難しいものです。
「ああ、今、自分は怒りそうだな」と感じた時はとりあえず黙り、深呼吸する
「今、自分は怒りそうだ」と認識できた瞬間に怒りは50%治まっています。
その時に黙っていようと思い深呼吸をするだけで、それ以上自律神経を乱さないで済むことになります。
腹が立って何かを伝えたいときは「怒りに任せてその場でいう」のではなくコンディションを整えてからあとで「もっとも効果的な方法でいう」を選択してください。
怒らないと決めておく
怒りを抑える最もシンプルなやり方は「怒らないと決めておく」ことです。
怒らないと決めておくだけで怒りは20%は治まります。
それでも怒ってしまった場合は
「怒らないと決めていたのに怒ってしまった」
と思い返すだけで、徐々に怒りをマネージメントできるようになります。
怒りの多くは、自分の価値観を他人にも強要することで起きています。
自分の価値観やモラルに反することを言われると頭にきます。
しかし、「私=あなた」ではないという事実は動かしようがないことです。
私と同じことを求めること自体がナンセンスであると心にとどめておくことはとても大事です。
怒りの奥の不安を見据える
自分を怒りやすいと思ったときは、その奥にある「不安」を見つけ出す必要があります。
自分は不安なんだと認識することが大事です。
健康、仕事、お金に問題を抱えていない人は、気持ちに余裕があるのでめったに怒りません。自律神経も安定しているためさらに怒りにくくなっています。
不安なことをノートに書きだし、客観的に自分の不安を見つめましょう。
「自分の評価が下がってしまう」
「悪者にされてしまう」
「自分が軽くみられているのではないか」
自分の不安を客観的に見るだけで気持ちは落ち着き、高ぶった交感神経が正常に戻っていきます。
メンタルの問題をメンタルで解決しようとしない!
「心・技・体」で最初に整えるのは体です。
失敗して落ち込んだ時は、まず体の状態を整えることに努めるべきです。
すぐに自分の席を離れ階段を1,2階分上ったり下ったりします。
体を動かすことで血流が良くなり、リズミカルな動きで副交感神経が高まり自律神経のバランスが整ってきます。
ミスの後処理など事後対応を考えるのは体の状態が整ってから、
いいコンディションで考えた方がいい方法が見つかるはずです。
自分のタイミングで話をする
苦手な相手からの電話は一旦無視してかけなおすことをお勧めします。
スマホの画面に苦手な相手の名前が出ただけで自律神経は乱れ、コンディションが崩れていきます。
一旦無視して、水を飲み、深呼吸して自分のコンディションを整えてからかけなおす方がコンディションを崩さずに良い結果になりやすいのです。
オフの時や会食中の電話は重要な相手以外はその場で出ないなど、自分のルールを決めておく事が大事です。
緊張を和らげたいときは壁の時計を見る
緊張を和らげたいときは壁の時計を見ることをお勧めします。
不安や緊張があるときはあえて別なタスクを自分に課すことで、意識を逸らすことができます。
ルーティーンをやるのは決まった動作を自分課すことで、余計な不安や緊張を排除して動作そのものに集中する狙いがあるからです。
ストレスを生むのは自分自身である
ストレスを生むのは自分自身であると思えた瞬間から自律神経は整い始めます。
避けることができない事と徹底的に向き合う必要があります。
うつ病を経験した私から言わせると一番つらい作業です。
筆者は「考えないようにしよう」「忘れよう」等との逃げの方法は得策でないといっています。
しかし、
私は逃げも一つの選択肢としてもつことも大事だと思います。
どんな選択であっても「自分の選択には自分に権利がある」と意識できるかが結果に対するストレスの強弱に影響すると考えています。
誰も信用しないDon't believe anybody
人間関係のストレスのうち、ほとんどが「相手に対する期待」から生まれています。
人を信頼し、期待するのは美徳ではありますが、自分のコンディションを整えるうえでは得策でない事も多々あります。
「だれも信用しない」という考えは、人でなしのようですが、「すべては自分の責任である」という覚悟の現れです。
気に入らない上司がいようが、悪口を言う同僚がいようが、後輩がミスをしようが、すべては自分の責任であると覚悟を決めることです。
そう考える事で、他人に腹を立てて自立神経を乱すことはなくなります。
8.自分らしさの整え方
自分のタイプを知って自分に合った行動をとることが大事です。
他人と同じようにすることや、周りの目を気にしすぎることで自分らしさを殺し窮屈に生きている人が多くいます。
ここでは、2つしか取り上げませんが非常に重要だと思ったことを紹介します。
「我慢するのが当たり前」ではない
「我慢するのが当たり前」ではありません。
ストレスが多い職場に毎日通っている人は考えてみる価値があります。
我慢をして、周りに合わせて、何かを乗り越えることを美徳のように考えている人は多くいます。そうやって成長してきたという事実については否定しません。
ここで考えてほしいのは余命が少なくなったときにもそんな時間の使い方をするのか?という事です。
余命がわずかになった人たちの多くが
「もっと自由に生きればよかった」
「もっと家族との時間を大切にすればよかった」
と口にするそうです。
人生で何を大事にすべきかを本気で考えてみる必要があります。
我慢せずに勝手にふるまえというわけではなく「我慢するのが当たり前」ではないという事実をいつも覚えておく必要があります。
本当の得意分野で勝負する
人生を切り開いていくために大事なことは「本当の得意分野で勝負すること」です。
人生は「失敗」と「回り道」の連続なのでいろんなことをやってみるのはいいと思います。
若いうちは、自分の得意分野を決め付けず、多くの経験を積み、失敗して傷つくことも必要だという考えもあります。
しかし、
ある程度キャリアを積んだら「本当の得意分野」で勝負することが大切です。
要するに「絞り、捨てる」ということです。
「得意分野で勝負する」とは幅広く知識を集めようとはせず、得意分野に特化して生きていこうとを決意する事です。
特化することで、余計なストレスはなくり、得意分野でのクオリティーは上がります。
自分自身に集中する生き方を選択することにもなります。
つまらないことでひがみや妬みのストレスを持つ事がないのでコンディションも整いやすい。
そういう生き方につながります。
お電話ありがとうございます、
博多あんしん整体院でございます。